
鮎の豆知識
鮎は何年生きると思いますか?
鮎は「年魚」とも言われ、一年で一生を終える短い命のお魚です。鮎乃家では毎年自然環境に近い状態で、水にこだわり稚魚から真心込めて育てています。
はかない命の鮎ですが、一年で味わいが幾通りにも楽しめる高級魚です。四季折々の味わいをぜひご堪能ください。
《小鮎》
春先に5センチほどに成長した鮎は、小さいながらも鮎特有のほろ苦さは一人前。食べやすい一口サイズの小鮎の甘露煮や小鮎のから揚げは、春の訪れを告げる逸品です。また、鮎の中骨ごと輪切りにしていただく「背越し」は、真夏にお出しするお刺身とはまた異なる、コリコリとした食感がお楽しみいただけます。

《若鮎》
新緑の初め、清流に身を躍らせて太陽にその銀鱗を反射させる若鮎。その姿は実に美しく、まさに清流の女王と呼ばれるにふさわしい趣があります。初夏の若鮎は美味とされ、白身で独特の香りをもち、特に塩焼きやから揚げは珍重されています。

《成魚》
一年で一番脂が乗った鮎をお召し上がりいただけます。炭火でふっくらジューシーに焼いた塩焼きを食べると、これまで他で食べた鮎は何だったんだろう…とおっしゃるお客様も多数。塩焼きのほか、田楽、甘露煮、から揚げ、昆布巻き、鮎寿司、鮎の刺身…様々な味わい方が楽しめます。
とくに鮎寿司は、ホテルニューオータニの調理部長がその味に感動し、ホテル内のレストランで鮎乃家の鮎が提供されたこともあります。

《子持ち鮎》
秋風が吹くと清流を下り、産卵する子持ち鮎は別名「落鮎(おちあゆ)」と呼ばれます。鮎乃家の鮎もまた、子持ち鮎は秋の訪れを告げ、おもてなしの一品には欠かせません。「香魚」とも呼ばれる香りと程よい塩加減、炭火の香ばしさと相まった鮎を楽しんでいると、ホクホクとした鮎の卵に出くわします。「プチ、プチ」口の中ではじけるような独特の食感は、夏の鮎とはまた違うおいしさです。

《友釣り》
多くの鮎は群れをつくりますが、特に体が大きくなった何割かの鮎はえさの藻類が多い場所を独占して縄張りを作るようになります。縄張りは1尾の鮎につき約1m四方ほどで、この縄張り内に入った他の個体には体当たりなどの激しい攻撃を加えます。この性質を利用して鮎を釣り上げるのが「友釣り」で、釣り人たちが川で釣竿を振るう様子は日本の初夏の風物詩です。鮎乃家では、友釣り用のおとり鮎を扱っています。どうぞご利用ください。

《鮎の栄養価》
100gあたりのカルシウム含有量は250mg、これはめざしの約1.4倍です。 夏の鮎は骨が柔らかく、頭から丸ごと食べられるのでカルシウム摂取には抜群です。また鮎は栄養的には蛋白質とビタミンA、Dに加え、老化を防いでくれるビタミンEが豊富です。ビタミンEの量は天然鮎よりも養殖鮎の方が4倍近く多いのは餌による違いです。
さらに鮎は昔から滋養強壮の魚とされ、病気や夏バテの回復に効果があると言われています。胃腸、筋肉、骨を丈夫にするだけでなく、肝臓病や糖尿病によいとされています。高級珍味のうるか(はらわたや精巣、卵巣の塩辛)には強壮作用、整腸作用があると言われています。
